A子から電話が鳴った、「先日はお時間取って頂きありがとうございました」
おう
「あれからFさん真剣に考えてるみたいですよ」
そうなんだ
「今日は別件で」
何、ご馳走でもしてくれるのか
「もちろん、その前に私の友達の知り合いなんだけど、少し話を聞いてくれない」
あのさ、友達の知り合いって、どんな人か知らない人でしょ
「平たく言うとそうなんだけど」
なんだよそれ、余り乗り気しないな
「そう言わずに、ちょっとだけ、お願い」
ご馳走してくれるのか
「はい～」
やす子じゃないんだからさ、笑わすなよ
「じゃあ決まりね」
翌日喫茶店で会う事に
「こんにちは、初めましてWと申します」
第一印象は昭和の女性って感じの人です
「今回Aちゃんの紹介でお時間頂きありがとうございます、
お聞きになっていると思いますが、副業の話しです」
A子をみて、話は聞いてないぞと目で訴えたが、A子は素知らぬふり
A子の顔もあるから、ええと相槌を打ち
私副業でこんな事をしていますと、Wさんにジャブを打ちます。
「まあそうなんですか、すばらしいですね、そのお仕事は一件一件受注する感じですか」
そうです、依頼がありご契約頂いてお墓を綺麗にするんです、結構お困りの方が
多くて、最近は少しづつ件数も増えて、老体に鞭を打ってますよ
「老体なんて、ご冗談をホホホホ」
最近は暑くなってきましたので、仕事の後のビールが最高で！
「沢山お飲みになるんですか」
いえ嗜む程度です
「まあそう言う方はよくお飲みになると聞きますよ」
多少です多少
「お酒を飲むにも、やはり先だつ物が必要ですよね、副業されていると先ほど
お聞きしました、本業があり、副業されてお忙しいと思いますが、私が今やっている
副業がありまして、人を紹介してその人がまた紹介すると言う、
人のご縁を大事にする、副業なんです」
私はここで、気が付きました、A子をチラ見すると、明後日の方を見ています。
ここからWさん、怒涛の営業です
aからbに、aからcに、aがあなたでb.cの方が同じように紹介すると報酬が
まあはっきりいって、ネズミ講ですね
まだこんな事に引っかかる人がいるんだと思い、別の意味で感心した。
Wさんの営業トークがひと段落ついたところで、私友達も知り合いもいませんので
お力になれないと伝えますと
「今回は入会してくださいと言う話ではなく、活動内容をご説明しただけですので
一度説明会に来てみませんか」
そうですね、時間が合えば考えときますと大人の対応をして、席を立つことに。
お店を出ると、A子が
「ごめんね、こんな話だと知らなくて」
A子が知らない訳ないだろうと思いましたが、そうなんだと受け流し
ご馳走してくれるんだろ、もうお腹が空いて空いて
「ごめん、この後急に用事が出来たんで、ご馳走はまたね」
A子は足早に去っていった。
いつもながら、A子の去り際はには関心する
毎日暑い日が続きます、副業ガンバリマス。
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